2026年10月19日
メンバーが練習に来ない|20歳と40代後半、二人に聞いた別々の答え

バンドを組んだあとに、ほぼ全員がぶつかる問題があります。
メンバーが練習に来ない。日程を決めても誰かが必ず落ちる。前日に連絡が来る。連絡すら来ないこともある。スタジオ代だけが減っていく。

この話を、20歳の奏(かなで)と、40代後半でバンドに戻ってきたロックおじさんに聞きました。答えは、まったく別のところから返ってきました。
奏「まず、予定の決め方を疑ってみて」
奏「来ない人を責める前に、予定の決め方を見直したほうがいいと思う」
奏「毎回そのつど日程を調整してると、だんだん集まらなくなるんだよ。予定を出し合って、いちばん都合のいい日を探して、誰かが折れて。それを繰り返してると、全員が少しずつ我慢することになるから」
奏「固定しちゃうのが早いよ。第2と第4の土曜、みたいに。空いてる人が来る、くらいにしておくと、逆に来やすくなるんだ」
奏「予定が決まってると、その日を空けるって選択ができるんだよね。決まってないと、空けようがないから」
奏「あと、来なかった理由を勝手に決めつけないほうがいいかな。やる気がないって決めつけると、本当にそうなっちゃうから」
奏「来られなかった人には、次いつなら来られそうか聞くだけでいいと思う。責めないで、それだけ。そのほうが戻ってきやすいよ」
おじさん「来ねぇ奴を責めても、戻ってこねぇ」
おじさん「オレのバンドはな、自然消滅したんだ。誰も『やめる』とは言わなかった。ただ、だんだん集まらなくなって、そのうち誰も声をかけなくなった」
おじさん「あとから考えりゃ、原因はハッキリしてる。集まる理由が無くなってたんだよ」
おじさん「ライブが決まってりゃ、みんな来る。締切があるからな。だけど『とりあえず音合わせよう』だけになると、来なくても困らねぇ。困らねぇことは、そのうちやらなくなるんだ」
おじさん「最後のスタジオも、来たのはオレとドラムの二人だけだった。1時間だけ叩いて、なんとなく解散して、それきりだ。誰が悪いわけでもねぇんだよ」
おじさん「来ねぇ奴を責めるんじゃねぇ。来たくなる理由を作れ」
二人の答えは、同じことの表と裏だった
奏が言っているのは段取りの話で、おじさんが言っているのは目的の話です。方向は逆に見えますが、指しているところは同じでした。
奏「わたしのは、来るのを面倒にしない工夫だね」
おじさん「オレのは、来ねぇと困る状況を作れって話だ」
奏「……両方いるじゃん、それ」
おじさん「そういうこったな」
奏「予定が決まってても、やることが無かったら来ないもんね」
おじさん「逆に、やりてぇことがあっても日が決まらなきゃ集まれねぇ。どっちも要るってこった」
それでも来ないなら
おじさん「まあ、それでも来ねぇ奴は来ねぇ。オレも来なかった側だからな。仕事と家庭で潰れた」
奏「おじさん、正直だね」
おじさん「事情ってのはあるんだよ。責めても仕方ねぇ」
奏「うん。だから、続けたい人だけで続ける形に変えるのもアリだと思う。人数を減らすとか、サポートに入ってもらうとか」
奏「サポートって言い方だと、相手も気が楽なんだよね。いきなり正式メンバーって言われると重いけど、1回だけならって人はけっこういるから」
奏「一人抜けたらバンドが終わり、って思わなくていいんだよ。探せばいるから」
おじさん「オレも探して見つかった側だ。……まだ数えるほどしか合わせてねぇけどな」
奏「これからじゃん」
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